中古住宅、インスペクション依頼で「安く購入できた」8割

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「新建ハウジング」サイトで興味深いデーターが紹介されていました。

以下、新建ハウジングサイトより転記です。

住生活情報サービスを提供するLIFULL(ライフル、東京都千代田区)はこのほど、中古住宅の購入経験者(約400名)を対象とした「中古住宅調査」を実施した。

 売り出し価格に対する値引きがあったかどうかを、ホームインスペクションの依頼有無別に尋ねたところ、ホームインスペクションを依頼した人(43人)の場合には、「大幅に安く購入できた(500万円以上の値引き)」が20.9%、「安く購入できた(100万円以上の値引き)」が32.6%、「少し安く購入できた(100万円未満の値引き)」が25.6%となり、約8割の人が売り出し価格よりも安く購入できたことが分かった。

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 回答者全体で見た場合の値引き状況では、「大幅に安く購入できた」が6.2%、「安く購入できた」が23.3%、「少し安く購入できた」が34.8%となり、売り出し価格よりも安く購入できたと回答した人の割合は、合計64.3%にとどまった。

 そのほか、新築住宅と比べた中古住宅のメリットを聞いたところ、「安く購入することができる」が59.3%で最多だった。続いて「実際に物件を見ることができる」(33.1%)、「自分に合ったタイミングで住むことができる」(24.8%)が多かった。

我々インスペクターは、不動産の値引き交渉を目的としているわけではなく、建物のコンディションを第三者的な立場から検査・報告をすることを目的としています。しかしながら、この結果からわかることは、実際にインスペクションによって価格が下がるということ。つまり、「住宅診断報告書」が値引き交渉のカードに使われているということになります。この結果だけを見ると、売主及び、それを仲介している不動産業者にとっても不利益なことに感じます。こうならないためにも、中古住宅の販売前に売主側(不動産業者側)がインスペクションを済ませた上で、適正価格を設定することが重要だと思います。

今後益々広がる見通しの中古住宅購入時のインスペクション。売主・仲介業者(不動産屋)・買主がインスペクションというモノサシを使って、お互いにフェアな取引ができることが望まれているのではないでしょうか?